1949年に設立されたミュンヘン国際児童図書館は、世界初、世界最大の児童図書館です。「子どもの本は世界の架け橋」という言葉を遺した創設者のイエラ・レップマンは、第二次世界大戦後のドイツ、とりわけ子どもたちの惨状を目にし、世界各国に子どもたちのための本を贈るように呼びかけました。その手紙に応えて20カ国から送られた絵本は、ミュンヘンをはじめドイツ国内で展示され、現在130カ国以上の50万冊を所蔵する図書館の原型となりました。
国際児童図書館が世界の絵本画家たちに、描きたいと夢みている絵本の表紙を募集したのをきっかけに、ドイツや日本をはじめ世界30カ国72人の画家たちによる「架空の絵本」の表紙が集まりました。「架空の絵本展」は、2007年のミュンヘンでの展示の後、ヨーロッパ3カ国で展示され、アジアでは本展が初公開となります。