世界的なコレクタ ーであった細川家16代・護立(1883~1970)は、梅原龍三郎や安井曾太郎ら近代洋画家たちのパトロンとしても知られています。
今回の展示では護立の絵画コレクションの代表作であるセザンヌの水彩画「登り道」、梅原龍三郎の「紫禁城」、安井曾太郎の「承徳の喇嘛廟」の三点を同時に展示し、ほかに藤島武二、正宗得三郎、川島理一郎、須田国太郎など、細川護立と親交の深かった近代洋画家の絵画や、護立との間で取り交わされた書簡類を展示し、細川護立が近代絵画の育成に果した役割を検証します。
加えて、昨年、永青文庫で発見された久米民十郎の「支那の踊り」も特別展示します。
久米は大正期の新興美術運動の画家で、詩人イエーツやエズラ・パウンドに影響を与えた人物です。関東大震災に遭い30歳で夭折。「支那の踊り」は現存する久米民十郎の最高傑作と言っても過言ではありません。この機会にぜひご覧下さい。