本年6月は、横浜が日米修好通商条約をはじめとする安政5ヶ国条約によって開港されてから、ちょうど150年を迎えます。長い間鎖国政策をとってきた日本にとって、横浜開港は新しい時代の幕開けであるとともに、多くの外国人や文物との新たな交流のはじまりでもありました。隣接する川崎地域でも、横浜開港によって二ヶ領用水が開港当初の外国人居留地の上水道として利用され、また生糸の生産が盛んになり、外国人も多く訪れました。まさに横浜開港は地域の生活に大きな変化を与えるとともに、新しい時代の到来を告げました。
そこで本展では、開港地である横浜と川崎のつながり、そして幕末・明治期における川崎の人々の社会生活の変化や交通の近代化について、関連する資料を紹介します。また当館では、開館以来この時期の写真や漫画といったメディア資料も多くコレクションしてきました。今回の横浜開港150年にあわせ、これら貴重な収蔵コレクションも広く展示します。