昨年、古谷利裕×永瀬恭一展として実行された「組立」(masuii?R.D.R?gallery)を、この度、上田和彦×永瀬恭一展としてphotographers'?galleryにて開催いたします。?「組立」は展覧会を思考の組立作業として捉え直す試みです。絵画が写 真家の共同運営ギャラリーにて展示される状況こそ、異なるものが接点を持った 状態=組立のコンセプトに沿うものであることは言うまでもありません。 今回の「組立」は芸術の下部構造を主題に、作品展示、フリーペーパー、外部ゲストを招いてのイベントを改めて組み上げます。私たちは制作を下支えしている経済や言葉、制度といったものを再考しつつ、作品においては絵画の中でイメージを形成してゆくための筆触を俎上にのせてゆきます。光子が写真のイメージを構成する基本単位なら、絵画のイメージを構成する基本単位は、まずは筆触となるでしょう。 具象であれ抽象であれ、捏造された歴史主義として固定化されたイメージのステロタイプや、それを押し進めるような批評を私たちは信じてはいません。 表現をその基礎へと分解し、再構成する「組立」は、作ることで考えるという思考のひとつの姿を露にしたいと思います。 ■「組立」対話企画 上田和彦?×?林道郎〈筆触・イメージ・身体〉 日時:2009年4月4日(土)18:00~ 料金:1000円 定員:30名