山岳景への憧憬・高島北海
長い官吏生活の後、画家として再出発し、東京画壇の重鎮として活躍した特異な経歴を持つ高島北海(たかしま・ほっかい)(1850~1931)。
国内外の山岳を写生して山岳の研究を行い、理想的な山水画を追求して北海様式とも言える独自の山水画風を樹立しました。約20点の作品を紹介します。
藤田嗣治と近代の洋画
藤田嗣治(ふじた・つぐはる)は、第一次大戦後のパリで、乳白色のきめの細かい絵肌と、繊細な線描による独特の画風によって、〈エコール・ド・パリ〉の人気画家になります。第二次大戦前に帰国し二科会に所属しますが、戦後ふたたび渡欧し、フランス国籍を取得するとともに、カトリックの洗礼を受けレオナール・フジタと改名しました。「猫と裸婦」「秋田の娘」「パリのマドレーヌ」ほか、油彩・水彩・素描20数点を紹介します。また、藤田嗣治と関わりのあった松本竣介(まつもと・しゅんすけ)、桂ゆき(かつら・ゆき)、高野三三男(こうの・みさお)ほか、日本の近・現代画家の油彩20数点もあわせて展示します。