福嶋氏出身の吉井忠(1908-1999)は、社会はの画家として昭和の洋画壇で活躍しました。戦前、戦中は池袋モンパルナスとよばれる 芸術家村で寺田政明、松本竣介、長谷川利行らと交友を深めながら、時代不安を反映したシュルレアリスムの絵画を発表しました。戦後は旅を繰り返し、東北に生きる人々をルプルタージュ的な視点で捉えて表現しました。
吉井はピカソやベン・シャーンなどの評論を通じて社会と美術について思考をめぐらせ、文筆家としても精力的な活動をしました。各地の労働協議に関わるなど、社会運動家としての巧拙を目鵜gら背、文筆家としての足跡も忘れることが出来ません。
本展では当館の所蔵作品を中心に油彩の代表作30数点を展示します。さらに、各地に取材したスケッチ、著作・著述や挿絵の仕事などにも焦点を当て、吉井の芸術にういて多方面からふりかえります。