アイ・ウェイウェイ[艾未未]は美術、建築、デザイン、出版など多岐にわたる創造的な分野で活動してきました。とくに2007年の「ドクメンタ12」における《童話》プロジェクト、2008年北京オリンピック・スタジアムの設計におけるヘルツォーク&ド・ムーロンとのコラボレーションなどを通し、近年国際的に最も注目されている中国人アーティストのひとりです。文化大革命時代を新疆ウイグル自治区で過ごし、その後渡米。1993年以降は北京の新しい芸術ゾーン草場地 (ツァオチャンディ)を拠点に、母国である中国の発展と変革を見つめています。アイ・ウェイウェイの美術作品と建築プロジェクトを中心に紹介する本展では、20余年にわたる彼の多様な活動を通して、そこに通底する観念と形象、歴史や伝統の継承と変革といった関係性への眼差しを読み取ることができるでしょう。