本池秀夫(もといけ ひでお/1951年生まれ/米子市在住)は、大学在学中に
ヨーロッパに渡った際、ローマの骨董屋で出会った古い磁器人形に感銘を
受けたことをきっかけに、革を素材とした人形作りに取り組みはじめました。
以来、老人や子どもの何気ない日常のひとコマを題材とした「革の人形」や、
実在の動物を等身大で表現した「革の動物」を主なテーマに制作活動を展開。
革特有のあたたかみのある色合いを生かした表情豊かな作品は、木目の刻まれ
たベンチやテーブル、石畳といった革とは全く異なる質感までも革で忠実に表現
されています。また、近年では、北九州市の海峡ドラマシップ関門海峡
ミュージアムに、制作に約1年を費やした大作《馬関戦争?講和会議?長州藩を
救った高杉晋作》が設置されるなど、ますます活躍の幅を広げています。
本展では、38年に及ぶ革表現の可能性を追い求めてきた本池が20代に制作した
初期作品から初公開の最新作まで約60点を展示します。
革により創り出された豊かな感性に包まれた本池秀夫の世界をお楽しみください