1960年代後期より、その作品によって独自の創作観念を表現してきた、建築家・六角鬼丈。「新鬼流八道(じきるはいど)」を「自分がやってきたことを含めて、これから身を転ずべき方法」として定義し、社会や人々を取り巻く、風土・歴史・身体・意識といった様々な要素を取り込んだ作品において、その理想の姿を追求し続けています。
また近年は、教育の現場において建築家として学生の指導にあたる一方、美術学部長として藝大美術学部固有の教育環境づくりを目指そうと、地域や社会と繋がりのある新しい大学の在り方を求めて取り組んできました。
本展では、そんな六角が現在に至るまでに行った建築設計、環境設計、都市設計、教育、執筆などの幅広い創作活動を初めて総合的に紹介し、その根幹にある創造性を探ります。