小山五郎(こやまごろう)氏は、三井銀行(現・三井住友銀行)の社長、会長を歴任し、銀行が機業を支えるメーンバンク時代の激務でどんなに遅く帰宅しても、故一時間寝る前にキャンパスに向かい、国内外の風景や静物など数多くの優れた絵画作品を遺しました。創作活動は癒しの時間であると共に、経営判断と人の情のバランスをとる上で大きな役割を持っていたと思われます。
少年時代には画家になろうと真剣に考え、旧制静岡高等学校時代の恩師・曾宮一念先生の薫陶を受け、終生絵画をこよなく愛し、亡くなる一週間ほど前までスケッチをしていました。
これまで公に作品を展示する機会はほとんどありませんでしたが、この度、ご遺族様をはじめ、三井住友銀行様、三井住友海上火災保険様のご協力を賜りまして、油彩画、水墨画を皆様にご覧いただけることとなりました。