このたび神奈川県民ホールでは小金沢健人展を開催します。小金沢は、1974年東京生まれ、1997年に開催された「今日の作家展」(横浜市民ギャラリー)でデビュー。98年武蔵野美術大学卒業後、99年ポーラ美術振興財団、2001年から文化庁芸術家在外研修員3年派遣の助成をうけドイツに留学。ドイツ・ベルリンを拠点に、世界各地で作品を制作発表し、現在最も注目される美術作家のひとりです。 小金沢には、これまでに「鳥の群れ」「ネオンライト」「水面の光」など自然界に起こる不規則な動きや街の中に存在する規則的な動きに注目し、これらに介在するリズムを映像で再構成したり、偶発的に発生する人や物の動きを捉えるため、ある規則に則ったパフォーマンスを行うなど、「運動と時間」に焦点をあてた作品、音楽の発生を視覚的に現出するインスタレーション、毎日の即興の訓練だというドローイングなど多彩な手法の作品群があります。 映像の個展として5室1300平米のギャラリー全室を使用する始めての試みである本展「あれとこれのあいだ」は、アメリカ、インド、ギリシャなどで制作された新作を中心に、動き続ける小金沢の現在を紹介するものです。