多くの芸術家を輩出し、また多くの作品を享受してきた京都では、作家と鑑賞者が互いに美意識を高め合い、今日の洗練された美術工芸を発展させてきました。
京都府では、これからの美術・工芸の一層の振興を目的として、新進作家の育成を図るとともにその卓抜した創造性と技術性を備えた作品を紹介する展覧会を長年にわたり実施してきました。
昨年度からは、「京都府美術工芸新鋭展」としてこれをさらに継承・発展させた展覧会とし、美術分野、工芸分野を隔年で開催することといたしました。全国公募による〈公募部門〉と、京都の俊英作家・新鋭作家を紹介する〈招待部門〉からなっています。
今年度の「京都府美術工芸新鋭展~2008京都美術ビエンナーレ~」では、美術分野を取り上げることとし、長い歴史の中で磨き上げられた美術と、それを支えてきた環境を現代に生きる私たちが次の世代に受け継ぎ、美術の発展に寄与することをめざします。また、今年の源氏物語千年紀事業に併せて「源氏物語」をイメージした作品も紹介します。