2008年は日本人のブラジルへの移住が始まってから100年という節目の年、日本ブラジル交流年です。兵庫県はブラジルのパラナ州と姉妹提携を結んでおり、神戸はブラジルに住む日系人にとって、そこから日本を旅立ったという想いの深い街です。当館では、パラナ州にありますオスカー・ニーマイヤー美術館との交流によってこの展覧会を実現しました。
本展では、都市をモチーフとして描くマゼ・メンデス、ブラジルのプリミティブなかたちを表現するジョゼ・アントニオ、ブラジルの自然の風景を描くフランシスコ・ファリアの3人の作品を紹介します。また、今年6月から同美術館で開催された「日本の美術 近代から現代へ-兵庫のコレクション-」展に出品された作品も新たな視点によってご覧いただきます。
地球の反対側にある日本とブラジルは、季節、時間が逆転した、旅をするには遠い国ですが、サッカーや音楽などを通じて近しく感じているのではないでしょうか。3人のブラジル人アーティストの作品や、会期中に繰り広げられるさまざまなイベントを通じて「ブラジル」を感じ取っていただき、新たな交流の一歩としたいと思います。