源氏物語』は《源氏物語絵巻》をはじめ、平安時代から江戸時代の美術工芸の重要な題材として多くの名品を生みました。今回の特集は、本年の「源氏物語千年紀」に寄せて館蔵品、寄託品のなかから源氏物語を題材とした江戸時代を中心とする優品を九点展示します。内容は、絵画では源氏物語の場面を選択して一連の画面のように描いた《源氏物語図屏風》や、源氏物語の各帖から代表的な場面を選び、絵と詞を対にした《源氏物語画帖》。工芸では蒔絵により『源氏物語』の場面を絵画的に表現した香盆や、源氏物語の内容を暗示的に表現した硯箱などです