「酒は天の美禄」と讃(たた)えられたように、古来より東アジアで独自の酒文化が育まれてきました。酒文化の発展とともに、酒に関する器、すなわち酒器も、中国、韓国、日本それぞれに独自の発達を遂げました。一口に酒器といってもその材質、用途、形状はさまざまで、甕、壺、徳利、杯など、さまざまに趣向をこらした器が各時代、各地域でつくられました。なかでも、やきものの酒器は、現代にいたるまで東アジアのやきものの歴史において主要なジャンルの一つとなっています。
本展では館蔵品を中心に中国、韓国、日本のやきものの酒器約30点(重要文化財1点含む)を選び、東アジアの酒器の魅力を紹介します。さらに、本展に併せて、館蔵品の平常展においても数多くのやきものの酒器を展示します。 美術館で酒器の美に酔いしれてみてはいかがでしょうか。
展示点数: 約30点
同時開催: 特集展「韓国陶磁の美」
安宅コレクション中国・韓国陶磁、李秉昌コレクション韓国陶磁、日本陶磁、沖正一郎コレクション鼻煙壺(新設専用展示室にて)