本展覧会では、アムステルダム歴史博物館の所蔵する素描コレクションから、ルーベンス、レンブラントらをはじめ、17世紀のオランダ・フランドルの芸術家たちの素描群を中心にご紹介いたします。
日本国内では近来、西洋美術の大型展覧会が実施され、重要な芸術家の作品がしばしば展示・公開されることがありますが、所蔵館を訪問すれば鑑賞する事が可能です。しかし、素描および版画は、紙という支持体の脆弱さゆえに、所蔵館においても常設展示することは不可能であり、ましてオールドマスターの主要素描が体系的に紹介される機会は僅かであります。東京藝術大学大学美術館で行う本展覧会は、鑑賞者にとって文字通り得がたい機会となるでしょう。