ナポレオン皇帝の生地コルシカ島にあるフェッシュ美術館は、ナポレオンの母方の叔父フェッシュ枢機卿(1786-1839)の個人コレクションを基に設計された美術館です。当時、美術愛好家として著名であった彼の収集品は17,000点を数え、質・量ともに世界最大級を誇っていました。その多くは散逸してしまいましたが、コルシカのためにと残されたイタリア絵画コレクションだけでもルーヴル美術館に次ぐ規模を誇り、特に17・18世紀の充実した内容は、世界中の研究者から注目を集めています。
そのフェッシュ美術館が世界に誇る所蔵品の中から、まさに目玉ともいえるバロック期からロココにいたるイタリアの宗教画、肖像画、風景画や静物画を中心に、ナポレオン一族の肖像作品やコルシカ印象派による風景画など、全79点を日本で初めてご紹介します。
さらにフェッシュ美術館の至宝中の至宝、イタリア・初期ルネッサンスを代表するボッティチェリ、ジョバンニ・ベッリーニの重要な作品が、特別公開されます。
本展覧会は、関東・東北では唯一、いわき市立美術館でのみご覧になれます。このまたとない機会を、どうぞお見逃しなくお楽しみください。