弥生時代の青銅器類は弥生文化を特徴づけるもので、未だに謎の多い遺物です。高知県内で確認されている青銅器には、銅剣、銅戈、銅矛、銅鐸、銅鏡片、銅釧片があります。発掘調査で出土した一部の青銅器以外は開墾などに伴い偶然に発見されたものがほとんどで、出土状態や出土地が明確なものは、多くありません。そして現在、発見時の記憶や伝承が急速に環境の変化と共に失われつつあります。
今回の企画展では、これらの出土地の現状や記録、記憶をあらためて調査し、青銅器の謎に少しでも近づいてみたいと思います。また、昔の人々が青銅の銅鐸をみてどのように思ったのか、そんな心の中も少し垣間みてみたいと思います。