インド洋に浮かぶ宝石にたとえられたスリランカは、その国名が意味する「光り輝く島」の言葉の通り、輝かしい歴史を育んできました。本展は、わが国で初めてスリランカ美術を本格的に紹介するものです。スリランカは、上座部仏教の国としてよく知られていますが、長い歴史の中には大乗仏教も信仰され、また、ヒンドゥー教も人々の生活の中に浸透しています。
本展では、スリランカ第一の古都として栄えたアヌラーダプラ(前3世紀~11世紀初)、それに続くポロンナルワ(11~13世紀)、そして16世紀以後の中心地となったキャンディにおいて、当時の人々の信仰を集めた仏教、ヒンドゥー教像をはじめ、キャンディ時代の象牙細工、金・銀・宝石をふんだんにあしらった華麗な宝飾品などを中心に、約150点の作品を展示し、スリランカの歴史と文化をご紹介いたします。