海老原喜之助は、鹿児島出身の画家で日本の洋画壇に大きな影響を与えた画家です。
19歳でパリに留学し、エコール・ド・パリの次世代として期待されました。33歳で帰国後は、独立展など数々の展覧会に出品、受賞しています。
また、同郷の吉井淳二とともに南日本美術展の創設に尽力し、鹿児島の美術発展に大きく貢献しています。15年間過ごした熊本では「海老原絵画研究所」を設立して後進の指導に熱心にあたりました。
独特の詩情と造形感覚あふれる作品で日本洋画壇の鬼才と称された海老原。初期作品から、「エビハラ・ブルー」といわれるパリ留学時代の雪景シリーズ、後年の作品など約20点をご紹介いたします。
さらに、海老原に関連の深い4人の画家たちの作品も合わせて展示いたします。
海老原に渡仏のきっかけを与えた有島生馬、渡仏時代から師弟関係となり、海老原の人間性や芸術に大きく影響を与えた藤田嗣治、 志布志中学校からの同級生で共に画家として活躍した吉井淳二、南日本美術展で、初めての海外派遣留学生としてパリへ留学した大嵩禮造の4人です。
力強い海老原芸術と、各々の画家たちの個性をお楽しみ下さい。