「現代美術」という言葉は、1960年だに広く用いられるようになりました。その背景には、ただ抽象的であるだけでなく、それまでの絵画や彫刻の枠組みではとらえきれない表現が数多く生み出されていた状況が挙げられます。それは同時に、国際的な美術の流れの中に自らの作品を位置づけていく動きでもありました。
本展は、当館が収集してきた現代美術のコレクションの中から、元永定正、白髪一雄、松谷武判、植松奎二など18作家の約30点を展示することにより、戦後の美術表現が取り組んできたさまざまな試みを紹介します。
常設展示室では、大正から昭和にかけて描かれた静物画を取り上げ、恋で樽重、梅原龍三郎、伊藤慶之助、河野通紀など12作家の役20点を展示します。