本をいろどる装幀や挿絵は、読者が最初に出会う“本の顔”です。画家たちは、作家が作り出した小説や物語、詩などの文学作品からイマジネーションをふくらませ、それぞれに工夫を凝らして作品の魅力を視覚化しています。
実篤の著書の装幀・挿絵は、若い頃から親交の深かった岸田劉生、梅原龍三郎、河野通勢、中川一政ら、日本の近代洋画を代表する画家が手がけています。それらの原画や下図と、実際に本になったものを合わせて展示し、文学と絵画が響 きあう世界をお楽しみいただきます。
〈主な展示作品〉
岸田劉生「かちかち山」挿絵原画(ペン・紙 1917年)/河野通勢「井原西鶴」挿絵原 画(紙本墨画 1931年)/中川一政「幸福な家族」挿絵原画(水彩・紙 1940年)/梅原龍三郎『一人の男』装幀原画(水彩・紙 1971年)/ほか