水尻自子(みずしりよりこ)は、女子美の短大造形学科を卒業後、芸術学部デザイン学科に編入し、昨年3月に卒業したばかりの、まだホヤホヤと湯気の出ている23歳の映像作家であります。彼女が用いる手法は、手描きやコマ撮りによるアニメーション。つまりは「ただのアニメーション」です。現代風な仕掛けが用意されているわけでは、ない。だけど、なにかを孕んでいるんですね。今を生きる女子の心と身体にしか宿りようがない表現が、そこにはある。そういうものを産み出し続けているのですね。勝手気ままに。そんな水尻自子が今回のタイトルに選んだのが、アニメマタニティ。何を産み出すつもりなのか、是非現場を目撃してください。
女子美術大学短期大学部 教授 伊藤ガビン