多様な表現が展開する現代の日本画。華麗、幽玄、躍動、静謐、壮大、夢幻、詩情……そこではさまざまに美の世界が探求されています。伝統を踏まえつつ独自の表現精神を生かそうとする者、枠にとらわれずに斬新な創作に挑む者など、多くの画家がそれぞれの試みを重ねて、新しい創造の地平を切り開こうとしているといえるでしょう。
本展では、日本画の有力団体(日展、院展、創画会)の受賞作家や会員・同人などの注目作をはじめ、無所属の作家の意欲作も含め、活躍のめざましい気鋭の若手から、中堅・ベテランの画家にいたる37作家による、1990年代以降の政策を中心とした多彩な秀作を通して、現代日本画の魅力を紹介します。風景、人物、花鳥、心象、抽象など、個性豊かな約100点におよぶり力作、大作が、第1部・第2部前後期に分けて展示されます。現代日本画の広がりを示す、気迫のこもった作品の数々をご鑑賞ください。
また、視覚にハンディキャップのある方々に向けた鑑賞ツアーやワークショップなども行われ、触れて鑑賞できる作品や複製レリーフも数点特別展示されるほか、樹脂を使った触図録(点字添付)、立体コピーや点図を用いた鑑賞補助ガイドも作成されます。