私たちの一生に比べ、火山の寿命はとても長いので、数万年くらいの年月は火山にとってわずかな休息期間に過ぎません。ですから、(幸いなことに)私たちが火山の活動に直接立ち会うことはほとんどありません。しかし、栃木県には過去数十万年以内(火山にとっては比較的最近)の噴火活動によってできた日光・高原・那須などの火山があり、溶岩や火砕流などを噴出しました。また、本県は日本列島の東よりに位置しているため、中部~西日本に分布する火山から飛ばされてきた火山灰が数多く積もっています。これらの堆積物は過去の火山活動の確かな証拠といえます。
今回のテーマ展では栃木県で見られるいくつかの火山噴出物に注目し、それらから何がわかるのか、過去にどのような火山活動が起こったのかをご紹介します。