ヴィクトリア&アルバート美術館は、大英博物館とともにイギリスを代表する国立の美術館として、世界的に知られています。その膨大なコレクションのなかには、約25,000点を超える浮世絵が収蔵されていますが、今までその全貌は明らかになっていませんでした。しかしこのたび日本の専門家による学術調査により、このコレクションが、珍しい団扇絵や版下、画稿などを含むきわめて幅の広いものであり、しかもその多くが、良好な色彩コンディションをしめすユニークな内容であることが確認されました。
本展覧会は、その特色ある作品群を、「華麗なる錦絵の展開」・「希少な団扇絵の世界」・「最盛期の狂歌絵本」・「肉筆画と版下/画稿」の4つのセクションにわけ、世界に先駆けて紹介するものです。春信、歌麿、北斎、広重、国芳、暁斎など本邦初公開を含む171点の、貴重な里帰り作品をどうぞお楽しみください。