アイヌの人々は日々の生活の中で機織具をつかって独特な衣服をつくり、多彩な刺繍をほどこしていました。狩猟はヒグマやエゾシカ、ウサギ、キツネ、タヌキ、オジロワシ、オオワシなどを対象とし、弓矢や槍などを用いました。ワシ類の羽根は交易品として利用されました。漁撈にはマレクとよばれる突き鉤や簗、落とし篭を用い、サケやマスなどを獲っていました。海での漁は舟を操り理頭銛を使って大型魚や海獣類を獲るものでした。
今回の特集陳列では、機織の際のさまざまな道具や狩猟具、生活の中で着用した衣服、木製の器など、生活に密着した資料をもとに、アイヌの人びとの生業の様子を紹介いたします。