2006年、優れた日本と中国の美術品コレクションで国際的に知られるベルリン東洋美術館は、その前身であるベルリン国際美術館東洋部門が設立されてから100周年を迎えるとともに、インド美術館などと統合し、国立アジア美術館として新しいスタートを切りました。
これらの記念をふまえ、本展覧会では、新生「ベルリン国立アジア美術館」コレクションより、中世から近代に至る仏画、花鳥画、山水画、浮世絵、近代日本画などの日本の絵画、版画約70点を選りすぐって紹介いたします。
ベルリン国立アジア美術館コレクション形成の初期には、美術商・林忠正、画家の横山大観、川合玉堂など、日本の美術館傾斜が深く関わりました。その後、2度の大戦や東西分裂などの幾多の危機を乗り越え、「美」によって結ばれた日独の絆が100年にわたってベルリンの地で守り伝えられてきました。
その象徴である日本美術の優品をとおして、両国の友情が未来へと永遠に続いてゆくことを願ってやみません。