わが国の伝統芸能である能楽(能と狂言)は、室町時代初期の成立から600年以上もの歴史を誇る貴重な無形文化財です。2003年にはユネスコの「世界無形遺産」として認められました。
国立能楽堂会場25周年を記念して行われる本展覧会は、国立能楽堂が20年以上にわたり収集してきた貴重な資料を一堂に披露する、初めての機会となります
本展では国立能楽堂所蔵の能・狂言面、能・狂言装束楽器、謡本、絵画資料の展示により、日本の美意識の結晶ともいわれる能楽の文化と歴史をご紹介するものです。舞台では遠めにしか見ることのできない装束や面を間近でご覧いただける貴重な機会でもあります。
「幽玄」(ゆうげん)という言葉で表される優雅な能の世界と、「笑い」を貴重とした狂言の世界とをあわせてご覧いただくことで、日本文化の奥深さを実感いただけることでしょう。