私たちのまわりにはいろいろな地図があり、利用されています。学校などで真面目に見る地図がある一方、街中では地図をデザインしたシャツやカバンなども見かけます。地図を楽しんでいるわけですが、そのような気分は江戸時代にもありました。工芸品であるお皿や印ろう、鏡の裏面などに、日本地図や世界地図の図柄が描かれているのです。さらに絵解きや洒落で地名を読ませるもの、掘り師の技術を誇示するような極細蜜図や見立て図などもあり、地図を楽しむ気持ちが伝わってきます。今回の企画は地図皿を中心に、ちょっと風変わりな古地図資料を展示し、私たちもそのような気分に触れてみたいと思います。