秋から冬を迎える常設展「やっぱり木田金次郎!」を開催いたします。
北海道を代表する画家・木田金次郎(1893-1962)。有島武郎の小説『生れ出づる悩み』の主人公のモデルとしても知られている木田は、ここ岩内で生涯のほとんどを過ごし、岩内周辺を制作の場としてきました。
1994(平成6)年、町民の熱心な設立運動が実を結び、木田金次郎美術館が開館しました。以来13年、画家の故郷と制作現場にある美術館として、全国の皆様に木田金次郎の魅力を発信してまいりました。木田金次郎のファンは全国にいらっしゃいます。岩内町民が美術館を支え、美術館が画家の魅力を発信し、全国各地の方々がいつでも木田の作品に向き合うことができる――。時代を超えてなお輝き続ける木田の画業を発信し続けることは、地域の責務でもあります。
一方で、美術館を取り巻く情勢は厳しさを増しているのも現状です。岩内町は財政再建の一環として、今年度より美術館の冬期休館を打ち出しましたが、開館以来、美術館の管理運営を担っている岩内美術振興協会(指定管理者)は、「発信し続けること」を目指し、通年開館いたします。今回、その最初の冬にかかる展覧会を「やっぱり木田金次郎!」としてお贈りいたします。今回の展覧会では、全国の木田ファンを代表して、各界で活躍されている5人の方に、木田金次郎の魅力についてメッセージを寄せていただきました。
それぞれの想いがこめられたメッセージを、美術館収蔵作品とともにご覧いただくことで、新たな木田作品の魅力を見つけていただければ幸いです。