世界各国の美術館で今も多くの人々を魅了し続けているジャン=フランソワ・ミレーとクロード・モネ。この展覧会は、ミレー《落ち穂拾い》、モネ《積みわら》の名作を核として構想されたものです。農耕、田園主題の絵画の展開を辿り、西洋と日本の比較を交えながら考察していきます。
西洋のパートは、ミレーらバルビゾン派、ピサロ、モネ、セザンヌ、ゴーギャン、ゴッホら印象派やポスト印象派の19世紀フランス絵画を代表する画家たちを中心に構成しています。また日本のパートは、日本の多くの人にとって親しみ深い黒田清輝、浅井忠ら日本近代洋画の開拓者たちをはじめ、萬鉄五郎、岸田劉生、小磯良平などの名作によって構成しています。
合わせてブラマンクやドラン、リキテンスタインの《積みわら》の作品、時代を映すミュシャらのポスター、タルボットの写真などの作品・資料も加えて、立体的な紹介を試みています。
全国各地に所蔵される珠玉の作品を中心に、海外からの出品作品や日本初公開の作品も加えて展開されるこの展覧会が、自然と人間の関係を見つめ直すささやかな契機となることを願っています。
出品数:
約200点中、一部の版画・写真作品は、会期中展示替えを行うため、一度に展示するのは約150点