1957(昭和32)年に、岡本太郎は『藝術新潮』連載企画のために日本中を旅しました。その土地に暮らす人々の生活、生きる力を汲み取ろうと各地を巡って写真を撮り、紀行文を精力的に執筆しました。岡本は各地に伝わるモノに注視し、モノの中から土地や人々につたわる呪術性まで嗅ぎとろうとしました。
岡本は取材先の選定から関わり、実地調査と文献調査を行い、その成果として岡本が提起した芸術の問題を、岡本が撮影した写真とともに、毎月『藝術新潮』で発表していました。
『藝術風土記』連載開始から50年目にあたり、岡本が当時提起した芸術の問題をもう一度考える機会とし、岡本太郎の写真をご紹介いたします。