本展は19世紀末から20世紀初頭のパリで花開いた文化の華やかさの象徴ともいえるジュエリーやガラス工芸を中心として構成展開する展覧会です。
この時代、そして第一次世界大戦にかけてのヨーロッパは、“芸術の都パリ”を中心として華やかな文化が開花し、ベル・エポックと呼ばれる優雅で喜悦に満ちた時期とも重なり合い、世界中の芸術家や文化人が一堂に集まるエリアとなっていました。
また、高い芸術性と共に、世界的に工業化による文明が発達した時期でもありました。パリでは、芸術家が育っていくと共に、先端技術によるファッションブランドや宝飾ブランドの多くが立ち上げられてゆきました。
今回紹介するアール・ヌーボ、アール・デコ期の宝飾、装飾美術などは、まさにその極みともいえるものです。また、現在も、世界を代表するパリの宝飾ブランドは、この時期に生まれているものが多く、パリのカルティエ、ショーメはその代表例といえます。
本展は、19世紀末から、第一次世界大戦前後にわたる、パリを中心として大きく発達した文化の中でも、華やかで、喜びに満ちた宝飾品やガラス工芸作品を一堂に会するものです。カルティエ、ショーメ、ティファニーといった世界を代表する宝飾ブランドの黎明期のジュエリー名品の数々、アール・デコ期を代表するルネ・ラリックの宝飾やガラス工芸品、など約100点を集めて、華麗に展覧いたします。