当館が新たに収蔵した資料の中から、「草野心平日記」と書簡を紹介します。
「草野心平日記」は、心平が昭和15(1940)年から晩年までの45年間にわたって書き続けたもので、114冊、原稿用紙に換算して約13000枚に及びます。日記には、虚飾のない日常生活の様子や交友関係が記されました。そこからはまた、生活と密接に絡み合っていた詩作の経緯をたどることができます。様々な動植物にふれていることも、心平独特の共生感にみちた作品世界に通じます。これらの日記は、平成18(2006)年、『草野心平日記』全7巻(思潮社)として完結しました。
あわせて紹介する書簡には、日記と呼応する心平の多彩な交友関係の一端を見ることができます。
本展では、心平自身の記録を通して詩人の内面に迫り、生活者・心平の魅力を紹介します。