中村征夫氏は水中写真家の第一人者として、40年以上にわたり世界中の海を撮り続けてきました。珍しさや美しさだけではなく環境問題や生態系までを考えさせる作品は、水中の世界を対象とした表現の完成度が高くゆるぎないと評価され、第26回土門拳賞(毎日新聞社主催)を受賞しました。
地球表面積の70%を占め、地上よりもはるかに豊かな生命体に満たされた海中世界。人間にとってはまだまだ未知の世界である海中で繰り広げられる驚異のドラマ。
世界中の様々な海の姿は、美しい自然、命の誕生と営み、地球環境の破壊、人間との関係・・・、そうしたいろんな大事なことを私たちに語りかけてくれます。
展示数:カラー52点
土門拳賞
毎日新聞社110周年記念事業として、毎日新聞社が土門拳の輝かしい業績を永く記念するために、昭和56年に制定したもの。対象は、毎年1月から12月までの間に、作品を発表し優れた成果をあげた写真家。受賞者には毎日新聞社の表彰状、賞金、記念ブロンズ像(佐藤忠良氏制作)が贈られるほか、毎日新聞紙面等での作品発表や、東京・銀座ニコンサロン及び土門拳記念館での写真展が開催される。そして、その作品は土門拳記念館にパーマネントコレクションされることになっている。