3年連続企画である展覧会の最終回となる本展では、愛媛県の伝統工芸にたずさわる職人が手がけた工芸品のうち、木、竹を素材とした作品を中心にご紹介します。素材の特性を最大限に生かして作られるこれらの工芸品は、人々の日常と祝祭の場を彩ってきました。一方で、後継者不足、あるいは、素材や道具が入手困難になるなど、厳しい問題に直面しているという一面も見過ごすことはできません。伝統工芸をとりまくこうした現状の中で、職人達は作ることへの情熱と、伝統を受け継ぐ技をもって、優れた作品を生み出し続けています。
強さと華やかさとを兼ね備えた作品の数々、そして名工とのふれあいを通して、本展が愛媛における伝統工芸の現在を知るとともに、その未来について考えていただける機会となれば幸いです。
主な展示作品
桜井漆器、おけ・たる、伊予竹工芸品、西条だんじり彫刻
和傘、伊予簀(いよす)、棕櫚(しゅろ)細工、桐下駄、高張提灯
職人さんの実演見学
だんじり模型の組立・解体(講師:石水公親氏)
9月9日(日)10:00~12:00(解体)、14:00~16:00(組立)
簀編み(講師:井原圭子氏)
9月17日(月・祝)14:00~16:00