しもだて美術館では、現代日本画壇を代表する画家のひとり、平松礼二氏の展覧会を開催します。1941年(昭和16年)東京都に生まれ、5歳で名古屋市に転居。1958年(昭和33年)愛知県立旭丘高等学校美術課程に入学し、高校在学中に尊敬する日本画家・横山操の在籍する青龍社展に初出品、初入選。1962年(昭和37年)には第30回青龍社展で奨励賞を受賞します。青龍社解散後は個展やグループ展で作品を発表、数々の賞を受賞。1989年(平成元年)には日本画壇の最高賞である第10回山種美術館賞展の大賞を受賞します。日本の美を追求した「路」シリーズを経て、1994年(平成6年)初めてヨーロッパに旅し、オランジェリー美術館でのモネの「睡蓮」に出会い、以後、挑戦するかのようにジャポニスムシリーズへと展開していきます。1999年(平成11年)「印象派・ジャポニスムへの旅 平松礼二展」は全国の会場で好評を得ます。モネの「睡蓮」に触発され、ジャポニスムに目覚めた独自の美意識が作り上げた華麗な作品は、2000年(平成12年)から担当している月刊誌『文藝春秋』表紙などでも広く知られています。本展では、『文藝春秋』表紙原画のほか、「ジャポニスム」を日本人画家・平松礼二の眼で再現した10点の屏風作品を含む62点の作品によりご紹介します。