40年前、“ウォホールやジョーンズと一緒に展覧会をしたい”という夢を抱いて日本を後にした青年が、その夢を実現し、さらに国際的に評価の高いアーティストとなって個展を開催することになりました。多民族が交錯するニューヨークに住みニューヨークを画きつづける画家佐藤正明氏です。
佐藤は、異国の街で感じた“不安感”を、多くの「穴」で構成された“地下鉄”を描くことによって表現し、続くシリーズでは、さまざまな言語の新聞や雑誌を売る“ニューススタンド”に大都市のエネルギーを凝縮させた作品で人気を博し、大きな成功を収めています。
特にニューヨーク的であると評価の高い地下鉄のシリーズは、1976年、ニューヨークタイムズの美術欄を大きく飾り、彼の名前を世に送り出すきっかけとなりました。
さらに、マンハッタンの有名画廊OKハリスの契約作家となり、同画廊で隔年開催の個展も10回を超えています。そして、この画廊こそが、ウォホールを発掘した敏腕画商アイヴァン・カーブ氏の手によるものなのです。
アメリカ現代美術の中心地で認められ、世界が認めるアーティストとなった佐藤のドラマチックな成功物語、信念を持って向かえば“夢はかなう”というその魅力的な生き方を、存分に味わっていただきたいと思います。