やなせたかしさんは1919年高知県香北町に生まれました。東京高等工芸学校図案科(現千葉大学工学部)を卒業。第2次世界大戦後、高知新聞の記者、三越日本橋本店・宣伝部のデザイナーを経て漫画家となりました。以後は舞台美術やシナリオ制作など多方面にその才能を発揮、この頃に作詞した『手のひらを太陽に』は今も多くの人々に歌い継がれています。
やなせさんといえば「アンパンマン!!」といわれるほど「アンパンマン」シリーズは日本中で愛されています。このキャラクターが誕生したのは今から39年前の1968年のことです。雑誌『PHP』に大人のための連作童話『十二の真珠』を発表、そのひとつが「アンパンマン」でした。その後「アンパンマン」シリーズは爆発的な人気となり、絵本はアニメ化され、多くの子供たちの心を捉えています。
「アンパンマン」が世に出て間もなく、やなせさんはもうひとつの大きな仕事、雑誌『詩とメルヘン』の増刊に携わります。そして、2003年の最終号(385号)まで編集長として活躍しました。
本展では、やなせたかしさんのアンパンマン書下ろし作品、絵本原画、雑誌『詩とメルヘン』表紙原画、作家直筆による自作詩など約200点を紹介します。