本館16室では、本年度より「歴史を伝える」シリーズをはじめます。その第一弾として、今回は雛型(ひながた)を特集します。
京都・方広寺にあった大仏の雛型や、明治宮殿の謁見所雛型など、現在では雛型でしか見られないものもあります。原品は聖徳太子の玩具であったと伝えられる沢潟威鎧雛型([おもだかおどしよろいひながた]・模造)、京都西本願寺飛雲閣の模型、また、実物の約四分の一に作られている直衣(のうし)や飾太刀、烏帽子の雛型のほか、江戸時代の髪型(髷[まげ])の雛型や、料紙装飾の雛型、結び方や地引網の雛型など、さまざまな雛型がなぜ作られたのかを考えることを通して、ものづくりの伝承など、いろいろなことが学べます。
主な出品作品
模造 逆沢瀉威鎧雛形 堀越紫郷作
原品=平安時代・12世紀 宮内庁三の丸尚蔵館蔵
京都大仏雛形 伝藤村忠円作
江戸時代・寛文4年(1664)頃