開館30周年を記念して、今年度1年間をとおして当館コレクションの代表作をご紹介するシリーズ「コレクション物語1977-2007」。第II章ではガラス工芸をご覧いただきます。
ガラスの起源は4500年以上も昔にさかのぼるといわれています。その長い歴史の中で、驚くほど多種多様な技術と表現がはぐくまれてきました。北海道立近代美術館では、設立以来、主として近代以降の優れたガラス作品を収集してきました。その数は現在1039点にのぼります。
このたびの展覧会では、その中から約140点の作品を選りすぐってご紹介します。導入としてのヨーロッパ各地のテーブル・ウェア、その後につづくIアール・ヌーヴォー、IIアール・デコ、IIIスウェーデン、IV日本、V現代の各コーナーをめぐるうちに、当館のガラス・コレクションがこの30年間のうちに近現代の内外のガラス芸術を系統的にたどることができるものへと成長した様をご覧いただくことができるでしょう。地域や時代、そして作家の個性により多彩なきらめきを放つガラスの魅力をご堪能ください。