田島征彦・征三は1940年に大阪府堺市に一卵性双生児として生まれました。1946年から高校卒業までを父親の郷里である高知県で過ごしました。1959年,兄・征彦は京都市立美術大学(現・京都市立芸術大学)染色図案科に,弟・征三は多摩美術大学デザイン科にそれぞれ進学,アーティストへの第一歩を踏み出しました。
征彦は染色と版画の制作で個展や国内外の展覧会で活躍,征三も絵画や木の実を使った立体作品の制作と,それぞれ異なる方法で表現活動を行っていますが,一方で,二人に共通するのが「絵本」です。『祇園祭』『じごくのそうべえ』(征彦),『しばてん』『ちからたろう』(征三)をはじめ,彼らが描いた絵本は子どもから大人まで,多くの人々に親しまれています。“土佐のいごっそう”らしく,表現にも生き方にも妥協せず“激しく創った”ふたりの50年を約170点の作品で振り返ります。