草月流初代家元の勅使河原蒼風(1900~1979)と土門拳(1909~1990)は、1950(昭和25)年に土門が蒼風作品を撮影したことを機に親交を結び、グラフィックデザイナーの亀倉雄策を含め、三兄弟といわれるほどの交わりを生涯にわたって続けました。
知り合って以後、土門は草月流の仕事に数多く関わり、その時にしか出会うことの出来ない『勅使河原蒼風のいけばな作品』を、土門の写真で残してきました。今、この世に残っているいけばなの写真は、そうした意味で、仲の良かった二人のコラボレーションだといえます。
特に今回は、蒼風の初期の代表作より「虚像」「黒いひまわり」「二羽の鳥」なども展示いたしますが、これらは、当館では初公開作品となります。
蒼風と土門、強烈な二人の感性が作品からあふれてきます。
《展示作品》 11×14カラー 51点
昭和41年発行 「私の花」より35点
昭和53年頃 「勅使河原蒼風の茶花」より12点
昭和26年 蒼風 初期の代表作より4点