本展は、彫刻の森美術館のコレクションを美術の流れに沿って展示し、20世紀美術の歩みをたどろうとするものです。ゆるやかに変化し胎動してきた美術は、20世紀になると急激で多様な展開を見せるようになります。“様式”と呼ばれていた美術が“運動”という力強い活動に発展した中で、多くの革新的な美術運動とともに「彫刻は野外の芸術である」という考え方が生まれ、当館設立の契機となりました。ひとつの運動が次の活動を生み、互いに影響を及ぼし合い、理念が継承され派生していく傾向を当館の所蔵する約90点の作品とともに概観するはじめての機会となります。