虹の美術館は、NPO法人環境芸術ネットワークが運営母体となって活動した実験的な現代美術館でした。清水区有度本町のビルを拠点に、「20世紀の現代美術の検証」「県内の優れた芸術活動の掘りおこし」「環境芸術の模索」の3つを柱とした展覧会活動を行ったほか、批評家石子順造とグループ幻触(静岡・清水の前衛芸術運動)の顕彰に取り組み、「もの派」再考に大きな成果を残しました。当初からの予定であった5年限定の活動を終え、惜しまれつつ閉館した後、代表的な作品が静岡県立美術館に寄託されました。本展は、それらに美術館所蔵作品を加えて展覧し、虹の美術館の多彩な軌跡を振り返るものです。