植村直己は、昭和16(1941)年、兵庫県城崎郡国府村上郷(現・豊岡市日高町)に生まれました。明治大学農学部に進学し山岳部に入部します。卒業後は、モンブラン・キリマンジャロ・アコンカグア・エベレスト・マッキンリーに登頂し、世界初の5大陸最高峰登頂者となりました。
昭和59年、43歳、最後の冒険となったマッキンリー冬期単独登頂に成功したのち、消息を絶ちます。
植村直己と草野心平の接点は、「歴程賞」でした。本来同賞は文学の活動に与えられてましたが、心平は植村の冒険は詩的行動であると評し、植村は昭和50年に受賞しました。人間と自然の共生は心平の原点であり、また、未知への挑戦は直己の原点でした。
本展では、植村直己の「冬期マッキンリー単独登頂」と草野心平の植村直己への思いを、装備品や日記・自筆原稿などで紹介します。