ロダンとともに“近代彫刻の父”と称されるエミール=アントワーヌ・ブールデル(1861~1929)の回顧展。南フランスに生まれたブールデルは、23歳でパリに赴き美術学校で彫刻を学んだのち、1893年からロダンの助手を務めました。ロダンのもとを離れてからは、代表作《弓をひくヘラクレス》をはじめとしたモニュメンタルで力強い造形が特徴的な独自の作品を数多く発表し、20世紀前半の彫刻界を牽引しました。また、彼の教室やアトリエでは多くの日本の彫刻家たちが学び、日本の近代彫刻にも少なからぬ影響を及ぼしたことでも知られています。
本展は、パリ・ブールデル美術館のコレクションによるもので、主要な彫刻のほかドローイングも含めた約120点を一堂に展示します。上野の国立西洋美術館前庭にも設置されている《弓をひくヘラクレス》やベートーヴェンの肖像の連作など数々の代表作を通じて、西洋近代彫刻の巨匠ブールデルの世界をどうぞお楽しみください。