岡本太郎『明日の神話』
東京都現代美術館にて特別公開
『明日の神話』は『太陽の塔』と対を為す作品といわれ、昨年汐留にて初めて行われた一般公開では、50日間という短期間の中で述べ200万人の入場者が集まりました。汐留での展示以降、壁画は都内の倉庫に保管されていましたが、多くの方からのもう一度見たいという声を受け再び展示できる場所を探しておりました。一方、東京都現代美術館にはこの大作を展示するにふさわしい広々としたとした展示室があり、また、豊富な所蔵作品とともに戦後の美術史の流れを紹介する上でも重要な役割を果たす作品であると考え、1年間という期間限定ではございますが、東京都現代美術館が借り受け再び公開することになりました。
壁画は岡本太郎生誕100周年となる2011年までに、恒久設置先が選定される予定です。
岡本太郎『明日の神話』下絵第一号発見
~全て白塗りの状態、赤外線撮影で確認~
下絵はサイズが縦290、横1,815(単位は㎜)
1967年製作、技法は油彩/キャンバス
昨年秋、岡本太郎記念館のアトリエで『電撃』やデッサン画と同時に発見されたもので、画面全体が白で塗りつぶされていました。白塗りの奥に僅かに絵画らしきものが透けて見えたため、赤外線写真を撮影してみたところ、『明日の神話』の第一号の下絵であることが確認されました。
これまで、『明日の神話』の下絵は、現存する4点(岡本太郎記念館蔵、川崎市岡本太郎美術館蔵、富山県立近代美術館蔵、名古屋市美術館蔵)のみと思われていましたが、今回の発見を機に当時の写真を再調査したところ、『明日の神話』の第一号の下絵であることが判明したものです。
この下絵は今後、『明日の神話』の壁画とともに、東京都現代美術館にて2007年4月27日(金)~2008年4月13日(日)まで特別公開されることになります。