南国土佐の真夏を彩る「絵金祭り」。香南市赤岡町の町並みを舞台に、絵金の芝居絵屏風が並びます。今年は7月21日(土)~22日(日)に行われますが、祭りの開催に合わせ、当館でも所蔵の絵金をご覧いただきます。
絵金(1812~1876)は、幕末土佐の町絵師・金蔵の通称で、もとは狩野派の絵師として土佐藩の家老桐間家に仕えていました。しかし、その技量の冴えを嫉まれてか贋作事件に巻き込まれ、城下を追放されてしまいます。放浪の果てに辿り着いた赤岡の地で芝居絵師としての才能を開花させ、泥絵具による多くの屏風絵を生み出しました。絵金の魂の叫びである極彩色の芝居絵は、現代の我々の心をも捉えて離しません。
今回は狩野派時代の作品を含め、謎の絵師、絵金の全貌に迫ります。